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HIVで恐ろしいのは身体の抵抗低下で引き起こされる日和見感染

心配している男性

HIV、いわゆるエイズというのは性感染症の中で最も有名な病気ですが、恐れられている割にその症状についてはあまり知られてはいません。しっかりとこの病気について理解し、対策も学ぶことで自分の体を感染から守ることができます。HIVの恐ろしさである日和見感染について、見ていきましょう。

まず、意外なことですがHIV自体は体にほとんど大きな害をもたらしません。急性期と呼ばれる一時期だけに風邪のような症状が出てきますが、それだけです。そもそもHIVはウイルス感染であり、菌のように自分自身の複製を作ることができません。そのため、人間の細胞を乗っ取って仲間を増やす必要があるのです。HIVの場合、人間の免疫細胞を乗っ取ることが多いため、どんどんとこれが破壊されてしまうというのが問題となります。

人間の細胞を使って自分の仲間を増やせばHIVは目的を達するわけですから、それ以上の悪さはしません。しかし壊されてしまった免疫細胞によって体の抵抗力が非常に低くなり、日和見感染を招いてしまうのが、非常に危険なのです。

細菌は人の目に見えないほど小さいものなので実感しにくいのですが、私たちの周りには常に何千万何億というばい菌が空気中や物の表面に住み着いています。それらを鼻や口、あるいは他の部分から体内に常に取り込んでしまっているのです。体の中に入った菌はどんどんと増殖し、様々な病気を引き起こします。これを防いでいるのが免疫細胞であり、少々のばい菌であればすぐに退治して体を守ってくれているのです。この見えないバリアのような免疫によって守られているからこそ、健康な毎日を送れていると言えます。HIVによってこれを壊された状態だと、いつ、どこでどのような病気をもらうかわからない、非常に危険な状況に追い込まれるのです。

ほとんどの細菌はいわゆる日和見菌と言われるもので、通常の状態であれば人間の身体に良い影響も悪い影響も与えようとはしません。しかし、その名前の通り生物が弱っている時には、その体内に入り込んで増殖しようと日和見をしています。そのため抵抗力の強い人間には何も悪さをしませんが、HIVに感染し抵抗力が落ちている人間には感染によって非常に重大な病気を引き起こすのです。命に関わるような肺炎であったり、リンパ腫、それに脳炎などが代表的な疾患となります。目に見えない細菌に常に気をつけていないと、すぐに大きな病気をもらってしまうというのがHIVの最も恐ろしいところです。